| 計画は誰のために作られたのか |
- 市は、約1億3,000万円をかけて11本の施設管理計画を策定した。しかし、これらの計画は精査されず、庁内にも市民にも共有されず、公開もされてこなかった。市民の財産である公共施設の管理計画が、市民に知らされないまま存在してきた。計画の精査・全庁共有・原則公開をいつまでに実現するか。
- 前回の総括質疑において、財政課は積み残し総額の資料を「持ち合わせていない」と答弁し、市長は「積み残しという概念が理解できない」と答弁した。しかし、同じ質疑の場で担当課は、公園33億6,000万円・個別施設17億7,000万円・学校7億円の差額を答弁している。市民が現実を知ろうとしても「分からない」「理解できない」と答える執行部は、市民の知る権利に応えていると言えるか。積み残し総額を全庁横断で集計し公表する考えはあるか。
- 市長は「計画はあくまで参考」「まちづくりビジョンが最上位」と答弁した。約1億3,000万円の計画が参考にすぎないとする理由を市民に説明できるか。参考にすぎない計画の改訂予算を繰り返し計上することの矛盾をどう説明するか。
- 市長は総括質疑で「政治的判断を総合的に組み合わせて予算編成した」と明言した。客観的な数値に基づく計画ではなく政治的判断で予算が決まるなら、市民はどのような基準で市政を評価すればよいのか。
- 議会の委員会において、個別管理計画の提出要求が「不必要」として否決された。市民の代表である議員が市民の財産の管理計画を見ようとしないまま、何十億円もの予算を議決してきた。この状態を市長はどのように認識しているか。
- 市は、社会資本総合整備計画の事後評価書(平成27年10月)において、「30公園の計画的な更新・改築が可能となり、施設のライフサイクルコストの縮減を図る」と成果目標に明記した。計画策定率100%という定量的指標は達成された。しかし、13年が経過した現在、肝心の更新・改築とコスト縮減はほとんど実施されていない。計画を「参考にすぎない」とする市長に、この成果目標の達成状況と市民への説明を求める。
|
| 新規事業より既存施設が先ではないか |
- 市は、約40億円規模の新道の駅建設を進めている。しかし、財政課は聞き取りで「財源は項目だけ、維持管理費は分からない」と述べた。財源も将来コストも把握しないまま最大規模の事業を進めることは、将来世代への無責任な負担転嫁ではないか。財源と30年間の維持管理費累計見込みをいつまでに市民に示すか。
- 個別施設計画では、図書館の改修が最重要事項として2億6,000万円で計画されていた。しかし、この計画は市民にも議員にも庁内にも公開されていなかった。市民が知らないまま計画が変更され、建て替えという全く異なる方針が「政治的判断」として実行された。情報を公開しないまま重要事項を決定するこの手法は、市民への説明責任を果たしていると言えるか。
- 交流センター・図書館・オートキャンプ場・新道の駅などの新規事業は、各個別施設計画においてどのように位置づけられているか。計画に位置づけのない新設を繰り返すことは、計画行政の放棄ではないか。
- 消滅可能性自治体として名指しされた阿久根市で、老朽化施設の積み残しを抱えながら新設を続けることは、将来世代にどのような阿久根市を残すことになるか。新規建設の前に既存施設の老朽化対応を優先する基準を設ける考えはあるか。
|
| 計画改訂を本物にするために |
- 「参考にすぎない」とする計画を改訂することに税金を投じる理由を示されたい。改訂後の計画を予算編成の根拠として位置づけ、市民への約束として扱う考えはあるか。
- 策定に際し、各計画書の内容を精査し、積み残し総額を集約した上で改訂作業をおこなうか。それとも、従来通り業者に外注して成果物を受け取るだけにとどまるか。
- 予算編成と連動させ、全庁横断的に進捗管理する仕組みを構築する考えはあるか。構築する場合、担当部署と完成時期を示されたい。
|
| 今ある施設を守ることができるか |
- 所管課は「ガードレールの塗装は全然考えていない」と述べた。新しいガードレールを設置しながら既存のものを朽ちさせる。総合管理計画が掲げる予防保全の方針が現場に届いていない理由と、予防保全に転換する具体的な計画を示されたい。
- 市道のガードレール・防護柵などの設置年度別台帳はあるか。台帳がない場合いつまでに整備するか。設置後30年以上経過したものの割合と直近5年間の補修実績も示されたい。
- 港橋の欄干など、今補修すれば錆止め塗装で済む段階を放置すれば大規模修繕が必要となる。予防保全の観点から今後の補修計画を示されたい。
|
| 「できない」は「やらない」ではないか |
- 国道389号の除草について「年間8,400万円かかるからできない」と答弁した。私が7カ月間一人で除草作業に取り組み、県が片付けをおこなったことで8キロの大規模除草がほぼ完了した。その後、市が約700万円で受託して約600万円で発注した。「できない」は「やらない」という意思の問題だったことをどのように認識しているか。この構造は、施設管理計画の積み残し問題にも共通していないか。
- 脇本赤瀬川線・脇本荘線をはじめ、他の県・国管理路線の維持管理業務を積極的に受託することで、地域の道路環境を地域自身で守る体制を作ることができる。地域事業者が担い手となることで、雇用と地域への誇りも生まれる。何より、地域を自分たちで守るという意識が住民と職員の双方に育つことが、阿久根市の将来にとって最も大切なことではないか。受託拡大を地域環境維持の政策として位置づけ、県・国への働きかけを強化する考えはあるか。
|
| 市民が判断できる情報環境を作れるか |
- 市民が阿久根市の現実を知ろうとしても、施設管理計画は非公開とされ、議員には提示を拒否され、財政課は把握していない。情報がない状態では、市民は何を根拠に市政を判断すればよいのか。個人情報に関わらない行政情報を市民の請求を待たずに、ホームページで原則公開する運用に転換する考えはあるか。
- 千葉県習志野市は、公共施設マネジメント白書をネット公開したことで市民の意識が変わり、施設統廃合に向けた住民協働が実現した。福島県会津若松市は、オープンデータ推進で縦割り行政の弊害を解消し業務効率化を実現した。情報の公開が市民を当事者に変える。阿久根市もこの転換を図る考えはあるか。
- 市民・議会・執行部が同じデータを見ながら阿久根市の将来を共に考えられる状態、それが今の阿久根市に最も必要なことではないか。施設管理計画などの行政情報の見える化に向けた具体的な取り組みと期限を示されたい。
|
更新日:2026年07月17日