県指定文化財

更新日:2024年01月30日

阿久根市には8件の県指定文化財があります。

1.ハマジンチョウ

1本の枝から白に紫色の柄が入った花びらが咲いているハマジンチョウの写真
ハマジンチョウ情報
種別 県指定天然記念物
指定年月日 昭和28年8月25日

波留地区潟に自生しています。常緑の熱帯植物で漏斗状の紫の花を11月から4月ごろまで咲かせます。普通は種子島以南に生育し、潮風の吹く温かい海辺やその付近の淡水地に育ち、南洋方面では高さ3メートルに及ぶものもあります。天草(苓北町)、五島列島などにも自生していますが、阿久根のものは九州本島唯一の自生地として指定されています。

2.阿久根砲

白い頑丈が台に展示されている黒いどっしりとした阿久根砲の写真
阿久根砲情報
種別 県指定有形文化財(考古資料)
指定年月日 昭和34年6月10日

昭和32年、小学5年生の坂元榮次君によって阿久根浜で発見された16世紀ごろのポルトガル砲です。当時の船舶に積まれていたものが何らかの事情で阿久根沖に投棄されたものと考えられており、阿久根と海外とのつながりを知る貴重な資料として市民会館に展示されています。

3.波留南方神社の神舞

緑の木々に囲まれた波留地区の南方神社(諏訪神社)で行われている波留南方神社の神舞の写真
波留南方神社の神舞情報
種別 県指定無形民俗文化財
指定年月日 昭和43年3月29日

波留地区の南方神社(諏訪神社)の8年ごとの例祭に舞われるものです。出雲流の神楽の系統に類するものといわれ、露払(ちはり)に始まり、神降ろし(かんおろし)、瓶舞(びんめ)、弓舞(ゆんめ)、剣舞(つるんめ)、田ノ神舞(たのかんめ)、将軍舞(しょうぐんめ)、鬼神舞(きじんめ)からなります。由来は明らかではありませんが、現在鬼神舞に使用されている面は、宝暦年間(1751~1764年)につくられたことから、このころには既に舞われていたと考えられています。近年は保存のため、毎年、仮奉納がおこなわれていましたが、平成24年8月26日に17年ぶりに奉納されました。

4.脇本古墳群糸割渕1号墳・2号墳

緑の木々に囲まれた丘に石碑が建つ脇本古墳群糸割渕1号墳・2号墳
脇本古墳群糸割渕1号墳・2号墳情報
種別 県指定史跡
指定年月日 昭和50年3月31日

脇本地区の上原にある古墳時代(6世紀ごろ)の組み合わせ箱式石棺2基からなる古墳群です。墳丘などを確認することはできませんが、昭和44年の調査によって鉄剣、刀子、鉄鏃などが確認されています(郷土資料館に展示しています)。これらは、字名をとって糸割渕古墳群といいます。近隣の新田ヶ丘古墳群と合わせて脇本古墳群と呼び、横穴式石室、地下式板石積み石室などの種類の違う墓制が隣接していることなど、鹿児島の古墳文化を知る貴重な遺跡です。

5.牛之浜海岸

海の中に鳥居の建つ岩礁がある牛之浜海岸の写真
牛之浜海岸情報
種別 県指定名勝
指定年月日 平成26年4月22日

東シナ海の荒波に洗われた奇岩奇礁の乱立する海岸で、海の向こうに甑島を望む景勝地です。江戸時代後期には史論家・儒者として知られる頼山陽が絶賛し、詠んだ詩が牛ノ浜駅裏手にある頼山陽公園の石碑に刻まれています。風景もさることながら、海岸に露出する岩石は、水深数千メートルの海溝で堆積物が複雑に混じり合ったメランジ堆積物であり、その貴重な地層帯がみえます。

6.カスミサンショウウオ

枯葉に乗った茶色のカスミサンショウウオの写真
カスミサンショウウオ情報
種別 県指定天然記念物
指定年月日 平成26年4月22日

カスミサンショウウオは、平野の周辺にある丘陵地などに生息しており、成体は、林地の倒木や落葉、石の下、浅い土壌中などに潜んでおり、主として夜間に行動します。繁殖期は1月下旬~4月上旬で、湿地、水田の溝、浅い池や沼などに産卵します。阿久根市に生息する本種は、分布の南限の地域個体群として重要な意味を持っており、学術的に貴重です。

7.光礁と五色浜

五色浜の岩礁に鳥居が建つ光礁と五色浜の写真
光礁と五色浜情報
種別 県指定天然記念物
指定年月日 令和2年4月28日

光礁(ひかるぜ)や海岸に露出しているチャートが波に洗われ、様々な色をしたチャートの礫浜になっています。五色浜のチャート層は、後期三畳紀、中期ジュラ紀の放散虫化石が報告され、化石から堆積時代が判明した県本土で最も古い地層です。また、このチャート層は、大洋底に堆積した地層が海洋部で陸側に剥ぎ取られた堆積物で、プレートテクトニクスの概念を理解する上でも大変貴重です。

8. 西徳寺山門(鐘楼付)

西徳寺山門(鐘楼付)をお寺側の正面から撮影した写真
西徳寺山門(鐘楼付)情報
種別 県指定有形文化財(建造物)
指定年月日 令和4年4月26日

西徳寺は、阿久根市脇本の河口を臨む小高い敷地に立地しており、参道でもある前面道路から十数段の石段を登った場所に山門があります。大正2年(西暦1913年)に建設された二重二層の山門で、本寺では「楼門」と呼称します。初重は三間一戸の四足門、二層目は方三間で四方に欄干を廻し、柱間に花頭窓をあしらっており、当初から二層目に梵鐘を吊るしています。彫り物などの各部の細部意匠も優秀であって、二層目を鐘楼とする県内唯一の楼門形式であり貴重です。

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