○阿久根市不妊治療等費助成事業実施要綱
令和2年1月14日
告示第2号
(目的)
第1条 この要綱は、不妊治療(一般不妊治療、生殖補助医療及び男性不妊治療をいう。)又は不育治療(以下「不妊治療等」という。)を受けている夫婦に対し、不妊治療等に要する費用の一部を助成することにより、不妊又は不育に悩む夫婦の精神的及び経済的負担の軽減を図り、もって安心して子どもを産み育てることのできる環境づくりを推進するとともに、少子化対策に資することを目的とする。
(1) 一般不妊治療 生殖補助医療及び男性不妊治療以外の不妊治療をいう。
(2) 生殖補助医療 配偶子や受精卵(胚)を体外で取扱う不妊治療で、体外受精又は顕微授精をいう。
(3) 男性不妊治療 性機能障害や精液性状低下等の原因により、不妊症と診断された者に対して行う検査や治療をいう。
(4) 不育治療 流産・死産を繰り返し、生児を得られず不育症と診断された者に対して行う検査や治療をいう。
(助成対象者)
第3条 助成の対象となる者は、次の各号のいずれにも該当する不妊治療等を受けた夫婦の夫又は妻とする。
(1) 戸籍法(昭和22年法律第224号)第74条の規定による婚姻の届出をしている夫婦であること。
(2) 住民基本台帳法(昭和42年法律第81号)に基づき、夫又は妻のいずれかが、本市の住民基本台帳に1年以上記録されていること。
(3) 助成金の交付の申請時において、市税等(市税、住宅使用料、保育料及び水道料をいう。)の滞納がなく、かつ、公的医療保険に加入していること。
(対象となる不妊治療等)
第4条 助成の対象となる治療等の種類及び助成対象経費については、別表のとおりとする。
(1) 夫婦以外の第三者からの精子、卵子又は胚の提供による不妊治療を受けた場合
(2) 代理母(妻が卵巣又は子宮を摘出したことなどにより、妻の卵子が使用できず、かつ、妻が妊娠できない場合に、夫の精子を妻以外の第三者の子宮に医学的な方法で注入して、当該第三者が妻の代わりに妊娠及び出産するもの)により妊娠した場合
(3) 借り腹(夫婦の精子と卵子は使用できるが、子宮摘出等により、妻が妊娠できない場合に、夫の精子と妻の卵子を体外受精して得た胚を妻以外の第三者の子宮に医学的な方法で注入して、当該第三者が妻の代わりに妊娠及び出産するもの)により妊娠した場合
(1) 一般不妊治療 1年度当たり15万円
(2) 生殖補助医療 1年度当たり30万円
(3) 男性不妊治療 1年度当たり30万円
(4) 不育治療 1年度当たり15万円
2 助成金の助成期間は、通算で5年間以内とする。この場合において、既に他の市町村から助成を受けているときは、当該助成を受けている年数を通算年数に含めるものとする。
(助成金の申請)
第6条 助成金の交付を受けようとする者は、不妊治療等費助成申請書(別記第1号様式)に、次に掲げる書類を添えて、1回の治療終了ごとに治療終了後1年以内に市長に申請するものとする。
(2) 医療保険証の写し
(3) その他市長が必要と認める書類
(支給の決定等)
第7条 市長は、前条の申請書が提出されたときは、これを審査し、助成金の支給の可否について決定するものとする。
(助成金の返還)
第9条 市長は、偽りその他不正な手段により助成金の給付を受けた者があるときは、助成金の全部又は一部を返還させることができる。
(その他)
第10条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は市長が別に定める。
附則
(施行日)
1 この要綱は、令和2年4月1日から施行する。
(阿久根市特定不妊治療費助成事業実施要綱の廃止)
2 阿久根市特定不妊治療費助成事業実施要綱(平成22年阿久根市告示第12号)は、廃止する。
(経過措置)
3 この要綱の施行前に、前項の規定による廃止前の阿久根市特定不妊治療費助成事業実施要綱の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、この要綱の相当規定によりなされた処分、手続その他の行為とみなす。
附則(令和4年3月告示第36号)
1 この要綱は、令和4年4月1日から施行する。
2 改正後の阿久根市不妊治療等費助成事業実施要綱の規定は、令和4年4月1日以後に開始された不妊治療等について適用し、同日前に開始され同日から令和5年3月31日までの間に終了する1回の不妊治療等については、なお従前の例による。
別表(第4条関係)
区分 | 治療等の種類 | 助成対象経費 |
一般不妊治療 | 診察・問診・医学的管理及び療養上の指導、治療に伴う検査、薬物療法、タイミング療法、排卵誘発法、手術、人工授精 | 医療保険各法が適用される不妊治療であって、治療及び当該治療に伴う検査に対して負担した医療費(男性不妊治療を除く。) |
生殖補助医療 | 診察・問診・医学的管理及び療養上の指導、治療に伴う検査、薬物療法、手術、体外受精又は顕微授精、以前に凍結した胚による胚移植 | 1 医療保険各法が適用される不妊治療であって、治療及び当該治療に伴う検査に対して負担した医療費(男性不妊治療を除く。) 2 医療保険各法が適用される不妊治療に加えて実施される場合の先進医療に対して負担した医療費 3 妻の年齢が43歳以上であって、本人、配偶者、医師の同意のもと、医療保険各法が適応される不妊治療と同等の治療及び当該治療に伴う検査に対して負担した医療費(男性不妊治療を除く。) |
男性不妊治療 | 診察・問診、精液検査及び治療に伴う検査、薬物療法、手術 | 1 医療保険各法が適用される不妊治療であって、一般不妊治療及び生殖補助医療に伴う男性不妊治療及び当該治療に伴う検査に対して負担した医療費 2 生殖補助医療において、追加的に実施される場合がある先進医療に対して負担した医療費 |
不育治療 | 診察・問診、不育症一時検査(子宮形態検査、内分泌検査、夫婦染色体検査、抗リン脂質抗体、凝固因子検査)、薬物療法、手術 | 不育症の原因を特定するための検査及び不育症の治療(いずれも療養の給付の対象となるものに限る。)に対して負担した医療費 |
備考 次に掲げる費用又は給付は、助成対象経費に含まない。
(1) 食事代その他の不妊治療等に直接影響のない費用
(2) 国又は地方公共団体の負担する医療に係る給付
(3) 医療保険各法の規定により支給される高額療養費
(4) 医療保険各法に基づく規約又は定款の定めによりなされる附加給付
(5) その他法令の定めによりなされる医療に係る給付